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    ●意味深な余興タイトル…●


    正直にいうと、余興リストに書かれていた「旗をふる」というタイトルを見たとき、不安を禁じえませんでした。それは、意味がよく分からなかったからです。
    この不可解な余興を披露するのは、中学校までの同級生たち。彼らは小さいころからの友達で、気心の知れたよき仲間たちです。とはいうものの、実は中学校を卒業してからは、年に数回遊ぶ程度になり、さらに社会人になると、連絡を取ることすら年に数回ほどになりました。ですから「みんなでなんかやってみせるから!」といわれたときは驚きましたし、この「旗をふる」という余興のタイトルからは、何一つ内容は想像できませんでした。

    ●「学ラン」といえば、中学校と応援団●


    しかしふたを開けてみると、なんのことはありません。学ランを着て旗をふるという、応援団の余興でした。彼らの余興は、まずは選手宣誓から始まりました。
    「みなさん!!僕ら中学校の同級生一同は、あのころにかえって、学生服姿で二人の門出をお祝いします!!」と、威勢のいい声を張り上げ、続いて「フレー、フレー、おーだーざーき!!(僕の名字:織田崎)」というかけ声とともに、空手のようなポーズの応援が繰りだされました。その後は、別バージョンのかけ声、三三七拍子、中学校の校歌斉唱と続き、そして最後はなぜか大漁旗をもっての旗ふりがおこなわれました。しかしここに、サプライズが混ざっていたのです!なんとそれらの旗の1つは、僕が中学生のときに描いて、その年の体育大会の「クラスフラッグコンテスト」で優勝したクラス旗だったのです!



      ●よみがえる中学校の思い出●


      僕の通っていた中学校では、体育大会のときに、各クラスが1旗ずつクラス旗を作成してそのデザイン性を競うという「クラスフラッグコンテスト」なるものが開かれていました。当時美術の成績がよかった僕は、自然とクラス旗作成の担当となり、「たかがクラス旗」という扱いだったクラス旗の作成に、熱意をもって取り組んでしまいました。
      たとえば、ほとんどのクラスが配付された白布の状態のままでクラス旗を作っていましたが、僕は 「クラス旗は目立ってなんぼ」と考えていましたので、白布を紫で塗りつぶし、そして布地の中央にドカンと大きくシンプルなラインでキャラクターを描きました。細々したものを描いたところで、遠方からは分かりにくいものですからね。使用する色は3色のみと、当時それなりのこだわりをもって作っていたことが、今パッと見ただけでも伝わります。
      僕は今、デザイナーとして働いていますが、当時は僕がまさかこのような職業に就くなんて想像もしていませんでした。美術系の職業はもっと才能にあふれた人がなるものだと思っていましたし。しかしこうして家庭をもてるほどに収入を得られているのですから、人生とは本当に不思議なものです。そして、このクラス旗が現在でも存在していることも!そのことについて友人にたずねてみると、友人のうちの1人が卒業アルバムなどとともに、なんとなく保管しておいたとのこと。彼もまた、再び日の目を見るとは思っていなかったとか。そしてサプライズはもうひとつ!実はこのクラス旗の裏には、みんなの寄せ書きがされてあり、こちらもまた僕を大いに感動させてくれました。この寄せ書きは、今でも時々読み返していますよ。これを読むと、なんだか気合いが入りますので!
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